【論文解説】日本におけるImpella(経皮的左室補助)の短期予後は? 国内レジストリーより

Short-Term Outcomes of Impella Support in Japanese Patients With Cardiogenic Shock Due to Acute Myocardial Infarction ― Japanese Registry for Percutaneous Ventricular Assist Device (J-PVAD) ―
CJ-22-0476

Impella(経皮的左室補助人工心臓)は2017年より日本で使用可能です。本試験は,日本人心原性ショックを伴う急性心筋梗塞(AMICS)患者におけるImpellaの有効性と安全性を解析した初めての大規模レジストリ研究です。
AMICSは予後不良の病態で、50%程度の30日死亡との報告が相次いでいます。IABPやECMOを使用しても救命困難な状況が珍しくありません。

本試験では、J-PVADレジストリーには、Impellaを使用したすべての連続した日本人患者が登録されています。J-PVADから593例のAMICS患者のデータを抽出し、30日生存率と安全性を解析しています。
全体の30日生存率は63.1%でした。Impella単独群およびImpella+ECMO併用(ECPELLA)群の30日生存率はそれぞれ80.9%および45.7%。Impella単独群はECPELLA群より高齢で、心停止率が低く、意識障害が軽度で、強心薬の使用が少なく、血清乳酸濃度が低く、B型ナトリウム利尿ペプチド濃度が高く、左室駆出率(LVEF)が高い傾向でした。
Cox回帰分析の結果、高齢と腎障害の併存は両群に共通して30日死亡率に影響する危険因子でした。主な有害事象は溶血(10.8%)、出血・血腫(7.6%)、末梢虚血(4.4%)、脳卒中(1.3%)、血栓症(0.7%)でした。LVEFは両群とも改善しています。

結論としては、Impellaを用いたAMICS治療は良好な30日生存率と安全性を示したとされています。患者の生存率はImpella単独で治療された患者の生存率は特に高く、ECPELLAによる患者の転帰を改善するためには、さらなる研究が必要であると記載されています。

発表後の討議として
・今回の結果が先行研究よりも良い結果であった理由
・コストの問題は
・IMPELLAの早期導入に関して

             発表:本郷先生     文責:吉岡

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