心雑音は、診察時の聴診で指摘される、聴診器で聞こえる所見です。健康診断などで指摘されることも珍しくありません。
心臓の雑音は、以下のような病気で発生します。
・心臓の弁の狭窄(僧帽弁狭窄症・大動脈弁狭窄症など)
・心臓の弁の逆流(像帽弁閉鎖不全症・大動脈弁閉鎖不全症など)
・心臓の中に穴が空いている(心室中隔欠損症・心房中隔欠損症など)
・心臓の腫瘍(左房粘液腫など)
・心臓の筋肉が厚くなる病気(閉塞性肥大型心筋症など)
・心臓の外の膜の炎症(心外膜炎)
心雑音は心臓に全く病気がない場合、他の疾患の影響でも発生します。例えば、貧血や甲状腺機能亢進症などでも認められることがあります。
ただし、心電図や心臓エコー検査を行い、心臓の異常がないか判別することが重要です。症状がない場合でも、一度は循環器専門外来の受診し心臓エコー検査をうけることが勧められます。
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代表的な原因①
僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)」
弁膜症の一つです。僧帽弁は心臓の左心室と左心房の間に位置する弁で、左心室が大動脈に向けて血液を送り出す際に血液が左心房に逆戻りしないように開閉しています。
僧帽弁がうまく閉じなくなり、左心房に血液が逆流する病気が僧帽弁閉鎖不全症です。「僧帽弁閉鎖不全症」になると聴診器で心雑音が聞こえ、心臓超音波検査で診断することができます。
「軽症」・「中等症」・「重症」の段階があり、特徴的な症状は「下肢のむくみ、息切れ」です。動いた時のドキドキ、体のだるさなども症状の一つです。
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代表的な原因①
大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)
「大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべん きょうさくしょう)」は高齢化とともに増えている病気です。「大動脈弁狭窄症」は大動脈弁が硬く開きにくくなった状態です。左心室から大動脈へ送られる血流が妨げられるため左心室に負担がかかります。全身に送り出される血液量が少なくなり、心臓の筋肉も酸素不足に陥ります。
「大動脈弁狭窄症」になると聴診器で心雑音が聞こえ、心臓超音波検査で診断することができます。
「軽症」・「中等症」・「重症」の段階があり、「重症」になると症状が出てきます。特徴的な症状は「胸痛、失神、呼吸困難」です。動いた時の息切れ、ドキドキ、体のだるさなども症状の一つです。
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