【論文解説】静脈血栓症の外来治療 -海外の現状-

Lutsey et al
“Inpatient Versus Outpatient Acute Venous Thromboembolism Management: Trends and Postacute Healthcare Utilization From 2011 to 2018”
J Am Heart Assoc. 2021;10:e020428.

Pamela L. Lutsey , PhD; Rob F. Walker, MPH; Richard F. MacLehose, PhD; Faye L. Norby , PhD; Line H. Evensen , PhD; Alvaro Alonso , MD, PhD; Neil A. Zakai , MD

 静脈血栓症治療の現状を、外来治療群と入院治療群に分けて、2011〜2018年での変遷を示した論文を取り上げました。米国のヘルスケアデータを使用した研究です。静脈血栓症のうち肺塞栓の18%が、そして深部静脈血栓症の57%が外来で治療され、その割合は増加傾向でした。外来治療群は併存疾患が少なく、有害イベントも少ない結果でした。DOAC(直接作用型経口抗凝固薬)の広がりや、外来診療のエビデンス集積による、静脈血栓症診療の現状が示されました。

                                  発表・文責:吉岡

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この記事を書いた人

【佐賀大学医学部循環器内科ドクター】

佐賀大学医学部循環器内科に勤務するドクターが、心臓にかかわる病気のよくある事例や予防をブログにて執筆しております。少しでも皆さんのお役にたちますように。

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