ー佐賀大学に入局された理由は何ですか?
佐賀県に来る前は、長い間大阪で働いていましたが、同じ高校・大学を卒業し、卒後も医師として指導をして頂いた山口先生から「佐賀県の医療をサポートしてほしい」とお声がけ頂いたことが移動のきっかけでした。
当時は大阪で充実した生活をしていたため、じつは、お断りをしようと初めて佐賀を訪れました。佐賀大学内で山口先生や同じ大学の後輩である大坪先生が臨床、研究の相談をしている姿がとても輝いて見えました。またこの時、ご挨拶をさせていただいた野出教授から「いつでも佐賀で待っている。都市部の大学からよい研究や症例を報告をするのもいいが、地方の大学から世界に発信するのはもっと面白い」と言われたことが印象に残りました。
ー実際に佐賀大学を見て、人に触れたことが大きかったのですね。
はい。40歳までがむしゃらに技術を磨き上げるよう努力してきたのですが、40歳からは新たなことに挑戦したいという気持ちもあり、これまでお世話になった大阪大学から、佐賀大学に移動することを決心しました。
ー佐賀大学で得たキャリアや経験は何ですか?
佐賀大学に移動して得たことは、これまで出会うことのなかった人と仕事をすることになり、異なる考え方に触れる機会が増え、自分の視野が広がったことです。
ここに至るまでは、なによりも自分の成長を考えてきましたが、素直でやる気のある後輩これまでこれまで自分が身につけてきた知識や技術を共有し、彼らの成長をサポートすることで、自分自身も成長していると考えています。 また大阪では長年一つの分野で頑張ってきましたが、専門分野以外のことにも触れる機会が増えました。
-他の病院のことも知る横井先生からみて、佐賀大学のいいところはどのようなところでしょうか?
佐賀大学のいいところは、佐賀大学で働くスタッフの人間性がいいことです。そのため同じ循環器内科の中だけでなく、他の科との垣根が低くコミュニケーションを取りやすい点だと思います。佐賀に来てわずか1年しかたっていませんが、多くの医師やコメディカルの方との交流が生まれました。また他科の先生にも高い医療技術で助けていただいています。これから佐賀県の多くの人と協力して、臨床研究を進めていきたいと思っています。
ー県外からの移住者から見た「佐賀のいいところ」を教えてください。
もともと妻が九州の出身ということもあり、家族5人で大阪から佐賀県に引っ越してきました。初めて佐賀の景色をみた子供たちは、空がきれいだと喜んでいました。また転校した子供が学校になじめるかを心配していましたが、まったく知り合いもいないのに、私自身よりもすぐに佐賀になじんでくれているようです。
佐賀市はあまり大きな都市ではありませんが、何でもそろっていて生活に困ることはありません。子供の習い事も自宅周辺で通うことができます。必要なら博多へのアクセスも容易です。
佐賀県と言えば、かなり地方都市という印象でしたが、地元の大阪へは特急、新幹線でわずか4時間くらい、東京へも飛行機で同じくらいの時間で行くことができ交通の便の良さに驚きます。朝に家を出て、午前中のうちに大阪に到着できるのはありがたいです。
ちょうどWebでの交流が活発になっていますので、大阪や東京で行われる学会の参加も容易であり、都市部でしか情報が得られないということもありません。
-休日はどのように過ごされていますか?
県内には多くの大きな公園があり、週末は子供と公園巡りをすることを楽しみにしています。もともと都会に住んでいたので、公園や買い物で混雑していないのは本当にありがたいです。
また、趣味でテニスをしていますが、週末でもたくさんのテニスコートが使用可能で、空いた時間をみつけて職場のスタッフと一緒にテニスを楽しんでいます。以前であれば数週間前からテニスコートを予約しておかなければならなかったので、すぐにテニスコートが使えるのは本当にありがたいです。
ー循環器内科に入る新しい仲間へのメッセージをお願いします。
40歳になってから家族で移動してきましたが、充実した毎日を送っています。野出教授から言われた「地方から世界へ発信するから面白い」という言葉を胸に、共に頑張りましょう!
ー横井先生、ありがとうございました!